WORKS

絵と動画と息抜き

頂いたマシュマロと絶望とヤベェ自己嫌悪

※今回は特に日本語がグチャグチャですがご了承ください。

※アニメーション作品「落ちる」のネタバレが多大に含まれています。

本編未視聴の方は是非前回の記事にてご視聴ください(ダイマ)↓↓↓ 

one-thing25.hatenablog.com

 

 

 

 

先日、卒業制作「落ちる」の感想としてこんなマシュマロ(匿名でのメッセージ)をいただきました。

 

ちょっとした障がいによる生きづらさを抱える者です。

厘太郎様の卒業制作「落ちる」YouTubeで拝見いたしました。2~3度繰り返し見ました。

まずは、とてもデリケートな、人を選ぶであろうモチーフ・価値観をクローズアップし作品にする、その勇気に敬服いたしました。

「結ばれる人間は必ず異性同士」「結婚=幸せ」といった、いわゆる多数派によって作られた固定観念の根強い現代社会への素晴らしいアンチテーゼでした。

どこか色気を感じさせつつスマートで洗練された印象の画風が、より作品のムードを演出していたように感じられました。…

 

私がこれまでに制作した作品は絵や映像に限らずどれも内容の薄いものばかりでした。

故に、まさか本当に自分の作品にマシュマロという形で感想を送ってくださる方がいるとは思い及ばず、そもそも長文のマシュマロが届いたことに驚きましたが、

現代社会への素晴らしいアンチテーゼ」「どこか色気を感じさせつつスマートで洗練された印象の画風」とまで褒めていただき、舞い上がる思いでした。心の中で狂喜乱舞でした。

(本作の主人公のように)なにか生きづらさを抱えているという方が自分の作品を見てメッセージを送ろうという気持ちになってくださったことは、きっと作品のどこかに共感していただけたのだろうと感じ、素直に嬉しく、私の方が感動いたしました。

 

…「男女は別々に隔離されて生きるのが当たり前」「同性同士で結ばれるのが当たり前」「異性同士が結ばれるなんてありえない」という価値観に支配されたあの世界の、なんと閉塞感に満ちてほの暗く、息苦しいことか。

各々の世界を抜け出して心通わせた男女を取り巻く爽やかな空色が何よりもそれを引き立てていました。

最期の男女は、この世界で幸せになれる術はなくて、共に死ぬことでしか救われない。その途方もない無情さ・不条理さに心を掻き毟られる思いでしたが、私が抱いたこの感想、この思いこそが世界(との向き合い方)を変えるエネルギーになるのかもしれません。

私も、もっと自信を持って声を上げていいのかもしれません。

貴方の作品には、人の心を打つパワーがあります。間違いありません。

絵描きをはじめとした表現者を取り巻く環境は昨今ほんとうに厳しいものがありますが、これからも折を見て描き、作り続けていただきたく願っております。

諸事情あって拡散できず、また匿名でのメッセージと相成りましたが、せめて厘太郎様のお心に届けば幸いです。 長々と失礼いたしました。

 

このマシュマロを送ってくださった方は語彙力のある優しい方だ…。と思いました。

アンポンタンな私にも伝わるように丁寧に言葉を紡いでくださっている感じがして、本当に嬉しかったです。

この作品を作る時に私が意識したのは、見た人に唯一の正解(=作者の意図)を感じ取ってもらうことではなく、見た人がその人なりの観点で自由に解釈ができるように、という点でした。

なので敢えて私が考えていたことの全ては述べないようにしますが、このマシュマロが私の心に突き刺さったのは間違いありません。

 

余談ですが私が世界と向き合う時、基本的に「絶望」しかありません。

例えば女性の裸体を撮影するカメラマンは、被写体の女性が絶対に不快な思いをしないよう最大限に配慮するものだと勝手に思っていた。撮影スタジオに女性スタッフしか入室できないようにするとか。そういう、誰かが不快・不安になってしまうような仕事は、優しい人達が現場にきちんといて、つらくなってしまった人に精神的なケアをしてあげたりする。誰にも辛い思いをさせないように、みんなに優しくするのが「普通」なんだと。

現実の世界は、子供の頃の私が脳裏に思い描いた光景よりも弱者に優しくなかった。

痴漢や性犯罪なんて当たり前。なぜか被害者の方が冷遇される現代日本で、声をあげられない社会的弱者にとって何が「希望」といえるんだろうか。

障がいのある人やLGBTの人、性犯罪の被害に遭った女性はこの日本で、普段から「普通に過ごす」ことがかなり難しい。だって、いつもどこか精神的に息苦しさを感じている。こんなに苦しんで必死に生きていて、ときには嘲笑されたり、揶揄される。

 

私自身も投稿者様と同様に世間的に見てマイノリティ(少数派)側の人間であると自覚しています。

私は幼稚園〜小学校に通っていた頃、所構わず突然大声や奇声をあげたり、感情のコントロールがうまくできずにすぐに泣いたり怒ったり、理解・処理不能な場面に出くわすとパニックに陥って言葉が出ず硬直してしまったりと、周囲の「普通の」友人らとは全く異なる言動で周囲や家族に迷惑をかけてばかりでした。大学に入学し暫くするまではやたらとろれつが回らなかったり、脳内で口に出すための文章を組み立てるのがすごく難しかったり、被害妄想や虚言癖みたいなものもずっとありました。

今では大学の友人や先生方、Twitter上で出会った人たちと意味のある会話ができるほどに「垢抜け」たようですが、それでも昔の自分が今の自分の生き方に及ぼす影響は計り知れません。自分のしてきた浅はかな行為で迷惑をかけ、きっと心を深く傷つけた大勢の人たちに謝りたいと思いながら生きてきました。

 

「落ちる」は、私の中にある「希望」と「後悔」が色濃く滲んだ作品となりました。

 

 

卒業制作という非常に公に近しい場で「性的マイノリティ」というデリケートなテーマを扱えたのは、私がこういうものを作りたいと伝えた時に否定しなかった教授陣がいたからこそです。決して私だけの手柄ではありません。

それでも、私が教授や友人の手を借りながら手一杯で完成させたこの作品を世に出し、このように誰かに評価していただけるということは大変に有り難く、素晴らしいことだと感じています。

今回、「落ちる」という作品が投稿者様の目に触れることができ、光栄です。

どうにかあなたの心を揺さぶることができたのなら、一クリエイターの卵として冥利に尽きます。

 

「落ちる」を視聴してくださった全ての方々、

投稿者様のように感想やメッセージをくださった方々に心から感謝いたします。

 

また、本作を未視聴の方は是非視聴してみてください。

感想を無理に絞り出していただく必要はありませんが、質問でもなんでも喜びます。軽率なマシュマロお待ちしております。

 

 

 

 

 

かなりの乱文でお目汚し失礼いたしました。

このブログを立ち上げたからにはまだまだこんな駄文を書き連ねるつもりでいますので、また機会があればよろしくお願いします。

 

 

おいおい勘弁してくれって?

わかる。